ドイツ生活

【持ち家のリスク】ドイツ固定資産税の増税によりデメリットしかない?!


りこ
りこ
ドイツの大都市で夫名義の持ち家に暮らしています。

今回は、持ち家メリットデメリットについて、ドイツで持ち家に住む、わたしの考えをお話ししたいと思います。

まず、前提となる建物のスペックはこちら。

  • ドイツの大都市の端のほうにある築40年くらいの一軒家
  • 夫の祖母の持っている土地(無料)に、夫の父母が共働きで建てた
  • ローンは夫の父母が退職する前に完済
  • 所有権は夫のもの
  • ドイツの建物は基本100年もつので、わたしたち夫婦が死ぬまで建て替えなしで住める

そして、この家に暮らしてみてのわたしの結論は、

持ち家のメリットは1つしかない。

ローン完済の持ち家は失業したときに助けてくれる恩人

失業した!

持ち家の最大のメリットは、家賃を払わなくてすむということです。

もちろん、ローン完済済みであることが前提で。

そして、持ち家のメリットは、まさにこの一点に尽きます。

一つの目安ですが、同じ市内に暮らす知人が払っている家賃は、平均して月2000ユーロ(24万円弱/2019年9月現在)近いです。

これは数年前に聞いた話なので、最近の家賃相場はもっと値上がりしていると思います。

りこ
りこ
これがどのくらいすごい経済的メリットなのかは、夫が失業したときに痛感しました。

失業者には休職中、普通、失業手当が支給されます。

求職中
求職中
失業手当で家賃を払いつつ、ここで仕事を探そう。

もちろん、大都市のほうが仕事は見つかりやすいです。

ですから、大都市に住み続けることは求職活動には有利です。

しかし、それまでの生活レベルを維持することは、まず無理。

失業手当はお給料よりだいぶ少ないですから。

毎月全力でお給料を使い尽くすような生活をしていればなおさらです。

めいいっぱい節約して、カツカツの生活になるでしょう。

もし、失業したのに生活レベルが下がっていない人がいたら、

  • 援助がある
  • 副業収入がある
  • 資産からの不労所得がある
  • 普通口座の借り越し機能を使って高利で借金している

このうちのどれかです。

読者
読者
その街で、少し家賃の安い物件に引っ越せばいいじゃん

りこ
りこ
甘いです!

ドイツの大都市圏での住宅難を軽く見てはいけません。

「気に入った物件があればいずれ引っ越したい」と半年以上かけて気長に探せる人ならいいです。

「今すぐ来月からでも引っ越したい」と思ったところで、ドイツの大都市ではそうそう物件は見つかりません。

そういうドイツ大都市の住宅状況で、夫の失業時に引っ越すこともなく、この街で暮らせていることは、まさに持ち家様のおかげといえるでしょう。

失業時にローンが残っていたら身の破滅

ホームレス

しかしここで絶対に忘れてはならないのは、すでにこの家の住宅ローンは夫の父母がとっくの昔に完済しているということ。

もし、住宅ローンが残っていたら、夫が失業したときにこの家のローンで首が回らなくなって即人生破滅。

即破滅です!

失業したときに持ち家に助けられるか、持ち家にとどめを刺されるかは、ローンの有無によるということを忘れないようにしてください。

ローンはないけど修繕費がかかるお年頃

リフォームが必要な家


しかしながら、住宅ローンを払い終わったからといって、この家に完全にタダで住めるわけではありません。

この持ち家という恩人には意外と費用がかさみます。

その一つが修繕費です。

この家は40歳弱なので、だんだんガタがくるわけです。

なので、この恩人を長生きさせたかったら、古くなったところや壊れたところを直してやる必要があります。

写真をごらんください。

補修が必要な持ち家

最初はきれいな新築だろうと、時間の経過には勝てないのです。

  • 紫外線で劣化したベランダの囲いの交換
  • 剥がれた外壁の修繕
  • 崩れかけのテラスの補修

とにかく修繕費にはキリがありません。

次はどこを直さなければならなくなるのか、考えるだけで頭が痛いのでした。

自然災害や街の治安悪化のニュースには、人一倍恐怖心を抱く

火山灰が降り注ぐ家

それから、持ち家は「いざというときに連れて逃げる」ことはできません。

例えば、直径5センチのヒョウが降るから注意してくださいと天気予報でいわれても、天窓が割れて家じゅう水浸しになりはしないかと、ヒヤヒヤしながらじっとこらえるしかありません。

また、大雨洪水警報がでて、家の前の道路が冠水しても「早く水よ引け」と祈りながら、なすすべもなくじっと窓の外をみているしかありません。

さらには、東ヨーロッパからの強盗団グループによる犯罪が相次いでいるので注意しようというニュースを聞いても、せいぜい戸締まりをしっかりするぐらいしか対抗策はありません。

つまり、たとえあらかじめ危険が訪れることがわかっていたとしても、運を天に祈りながらこの家の中でじっとこらえるしかないということです。

借家住まいであれば、いざとなれば他所に引っ越せばよいので、自由と気楽さがあります。

この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は 20200202-hikkoshi_woman.jpg です

しかし、いったん家を買ったら、その家と運命をともにするしかないのです。

りこ
りこ
何軒も所有している大富豪でもなければ。

毎年払うべき家のための保険が高い

ホームセキュリティ

だから、この持ち家に何かあったら一大事と考えるわたしたち夫婦の場合、どうしても持ち家のために払う保険費用がかさむことになります。

うちがこの家のために払っている保険は次の2つ

  • 火災保険 毎年約68ユーロ(約8千円)
  • 水道管の破損もしくは自然災害による家屋の損害に対する保険 毎年約256ユーロ(約3万円)

しかもこれに加えて、煙感知器の設置が法律上義務付けられています(設置義務のある場所は各州による)。

  • 各階の廊下
  • 寝室(自分が寝る部屋)
  • 子供部屋(子供が寝る部屋)
  • ゲストルーム(お客が寝る部屋)

つまり、この設置義務を怠っていたら、万が一火災になっても補償されないということです。

りこ
りこ
うちなら煙感知器が6個必要です。

近々ドイツの固定資産税が爆上げ予定?!

固定資産税の重圧

さらに頭の痛いことに、近々ドイツ土地・建物保有税(要は固定資産税)が値上がりすることが決定しました。

どういうことか簡単に説明しましょう。

これまで、日本と比べると、ドイツの不動産に対する税金はかなり安いと言えました。

なぜなら、不動産の価格が現在の実際の価格よりもめちゃめちゃ安く算定されていたからです。

これを、不動産の価格を算定する法律を改正して、実際の不動産価格に近付けることになりました。

その結果として、当然固定資産税が上がることになったわけです。

りこ
りこ
余計なことを…

昨今、ドイツの大都市圏では不動産価格がバブル?というほどに高騰しているので、法改正後いったい固定資産税をいくら支払わされることになるのか、考えるだけでぞっとします。

名義人の夫からわたしが相続した場合の問題

そして、わたしにとっての持ち家の最大のデメリットは、

夫が先に亡くなってこの家を相続した場合、相続税を支払いたくなければ、自分でここに10年住み続ける必要がある

ということです。
これが現在のドイツの相続法の厳しい掟です。

りこ
りこ
夫なしでこの家に10年住むくらいなら、日本に帰って余生を送りたいんですが。

ドイツ
ドイツ
相続して10年以内に売ったり人に貸したりするなら、ガッツリ相続税払ってもらいますから、よろしく。

この問題に比べたら、修繕費だの、保険だの、固定資産税の値上がりだの、そんなことは正直取るに足りない悩みに思います。

持ち家のデメリットまとめ| メリットなんてない

ローン返済済みでなければ、持ち家にはメリットなんてない

しかも、ローン完済することが、普通の生活を送りたい人には今の時代難しすぎませんか?

確かに、わたしたち夫婦は家賃もローンも支払わなくていいので、持ち家の最大の経済的メリットを享受しているといえます。

しかし、この家のローンを払うために、夫の両親は次のような努力をしました。

  • 共働きした
  • 旅行にも行かなかった
  • あらゆる場面で贅沢をあきらめた
  • 不動産投資した

こうして、ひたすらローンを繰り上げ返済して退職までの日々を過ごしたのです。

今わたしたちがメリットを受けられるのも、その苦労があってこそ。

りこ
りこ
そんなストイックな生活、マイホームのためとはいえ、わたしにはとても無理。

しかもあの頃のドイツは、行動経済成長時代だったのですよ。段落

この記事が、持ち家を買おうか悩んでいるみなさんの参考になれば幸いです。