雑記

TOEIC800点以上は転職に有利?|外資系の英語力に関する私の体験談

  • 英語力が生かせる職場で働くには、具体的にどのくらいの英語力が必要なの?
  • TOEIC800点以上転職に有利?
  • 実際に働いてみてどうだった?

この記事では、こんな就職・転職の際のTOEICの点数にまつわる疑問にお答えします。

わたしの経験からの結論はこちら。

  • 職場にいる他の人間の英語力で、求められる英語力は全くかわってくる。
  • そしてこれはTOEICの点数だけでは測れない。

では、当時【TOEIC835点】【海外経験なし】だったわたしが、英語が必要とされる2か所の職場で働いた経験を通して説明していきます。

【実例1 日本の国際特許事務所】

事務所

最初に、日本にある国際特許法事務所の外国特許事務担当者の場合です。

職場の状況:日本人だけ

  • 毎日顔をあわせるのは日本人だけ
  • 当然所内のコミュニケーションは日本語
  • ただし、海外と文書で英語のやりとりが必要

結論:英語の読み書きに問題がなければよい

この職場なら、TOEICの点数が835点あれば英語で困ることはありませんでした。

この仕事の応募者の英語力は英語の読み書きに問題がなければよいのです。

だからTOEICの点数は採用基準として重視されますし、それで必要十分です。

さらに上を目指すには英語×専門分野

さらに上を目指すなら、英語×専門分野が最強です。

中身のない空っぽの英語力では意味がありません。

なぜなら、自分の専門分野では、練習次第ではTOEICの点数がかなり上の人よりも高品質な翻訳をすることができるからです。

例えば大学で法律を専攻していれば法律関係の知識がベースにあるので、英語の法律文書を理解したり翻訳したりするときには、文学部卒でTOEIC満点の人よりも断然有利になります。

実際、弁護士が

「法律文書の翻訳を頼むなら、文学部卒TOEIC満点の人よりも、法学部卒TOEIC835点の人にする」

って言っていましたから、これは本当です。

【実例2 渉外法律事務所事務員 パラリーガル】

外資系の職場

次に、渉外法律事務所で弁護士の補助業務を行う仕事、いわゆるパラリーガルの場合です。

りこ
りこ
パラリーガルという職業は当時あまり知られていませんでしたが、最近、この言葉の意味が分かる人増えましたね。

話を元に戻します。

職場の状況:半分が外国人で公用語が英語

渉外法律事務所内の公用語は英語です。

事務所にいる人間の構成は、本国派遣の外国人が半分、現地採用日本人が半分。

しかも、現地採用日本人の大半は帰国子女、もしくは留学経験者。

帰国子女でもなく留学経験もないのは、わたしとあと2人だけでした。

当然、こういう事務所では、面接も日本語と英語の両方で会話することになります。

だから、面接を受けたときに、「ここは自分の英語力では厳しいな…」と感じてました。

ええ、入る前からわかってはいたんですよ。

でも、職場の雰囲気が気に入ってしまって、思わずここで働くことにしてしちゃったわけです。

思わずね…

当時は若くてやる気にあふれていたから…しみじみ。

結論:ネイティブレベルの英語力が必要

で、結論ですが

英語力はネイティブレベルでなければヤバイ。ヤバ過ぎる。

環境に慣れるまでは毎日がサバイバル。

その事務所は、「最近あの人見かけないね」「あ、この間解雇されたらしいよ」みたいな会話がフツーに交わされるところでしたから。

まさにこれはわたしの「生き残り」をかけた戦いでした。

ここにいうネイティブレベルとは、

ネイティブ数人が冗談交じりに会話している中に自分ひとりで混じって、同等にコミュニケーションとれる英語力

のことをいいます。

つまり、一対一の会話だと相手も自分の英語力を考えて手加減してくれるけど、ネイティブ同士の会話になると手加減なんて一切なし。

その会話に無理なく仲間入りできるかということです。

それには、単に語学力だけじゃなく、それプラスαで文化的な知識が必要なんですよね。

海外経験が全然ないわたしには相当に不利でした。

だけど、海外に一度も出たことがなかったわたしには、最初その認識すらありませんでした。

そこで身をもって体験したわけです。

英語が得意な人が「英語ができないコンプレックス」を抱える

落ち込む女性

こうしてこの職場を選んだことで、「英語が得意なわたし」が「英語ができないコンプレックス」を抱えてのスタートとなりました。

とにかく電話が一番嫌いでした!!!!

面と向かっての会話はどうにかなっても、国際電話の聞き取りは、回線の影響もあり何度も聞き返さないと聞き取れないことが多かったです。

だいたいそこに電話をかけてくるのはトラブルを抱えている人がほとんどなわけで。

急いでいたり、高圧的だったり、イライラしていたり、そんな不機嫌さが受話器からひしひし伝わってきます。

そんな人たちに「もう一度会社名とお名前とご用件を…」「回線が悪くてよく聞こえなかったので、もう一度お願いします」って聞き返すのはものすごーくキツイです。

回線悪いふりして、何度も受話器を置きたくなりました。やらなかったけど。

だいたい、受話器を上げるまで、何が飛び出すかわからないなんて、どんな罰ゲームかって感じですよ。

電話が鳴ると、

「この時間なら電話に出ても日本語の可能性高いな」とか

「夕方になったから、ヨーロッパからの電話の可能性が高いな」とか

時計を見てはそんなことばかり考えていました。

また、電話以外でも、小学生でもできそうな雑用ひとつ頼まれても英語というだけで難易度アップするんだと実感しました。

最初は「こんなことすらまともにできないのか」と自己嫌悪の連続ばかり。

さらに自己嫌悪に加えて、所内でも「りこさんは英語が苦手だから」と思われていましたから、当時「自分の得意なことは英語だ」と信じていた自分のプライドは木っ端みじん状態です。

だから、最初はそういうメンタル面でのダメージとも戦う必要がありました。

仕事の中身で勝負しようにもスタート地点にすら立てていないことが、とてもショックでした。

外資系企業サバイバル方法の一例

電話を受ける女性

では、そんな状態のわたしがどうやって生き延びたのかですが、

職場だけでなく、移動時間も家にいるときも、起きている間ずっと英語漬けの生活を送ることにしました。

具体的には次のようなことをやりました。

  • 家にいる間はずっと英語の音声教材しかきかない。
  • オフィス英語の例文集を買ってきて、自分が職場で使えそうなフレーズを抜き出しひたすら覚える。満員電車の中でもひたすら覚える。
  • 気晴らしには、好きな英語音声の映画を何度も見る。最初は字幕付きで、次は字幕なしで。

そして、もっとも効果的だったのは、

  • 職場の電話が鳴ったら、とにかく誰よりも先に受話器を取る。

恥も外聞もかなぐり捨てて、自分が覚えたことを、実践で使う機会を最大限増やしたわけです。

実践をかさねることで、例文では対応しきれない場面や無理をいう依頼人に臨機応変に対応する訓練になりました。

人間、数をこなせばだんだん慣れて上達するものです。

数か月たつと電話応対をほめられるようになりました。

外資系転職で得たもの

  • 実践的な英語力
  • 異文化コミュニケーションの経験
  • タッチタイピング

事務所の費用負担で英文タイプコースに通わせてくれたので、画面を見たまま速く打てるようになりました。

これは一生の財産になっています。

語学は使わないとすぐ錆びつきますが、タッチタイピングは毎日使うので衰えません。

こうしていま、ブログを書く時にも役に立っています。

忘れてはいけないのは、外資系での仕事は、この最初の高い英語の壁を乗り越えて初めてスタート地点にたてるということ。

外資系はチャンスを与えてはくれますが、情け容赦ないので「お互いのため」といって試用期間終了時点で解雇される危険もお忘れなく。

結局、TOEIC800点以上の英語力で外資系転職することは有利なのか?

  • 職場にいる他の人間の英語力次第で必要な英語力が変わるため、TOEICの点数だけで簡単に結論は出せない。
  • 日本人の多い職場で読み書きだけなら、募集要項記載のTOEICの点数を目安にしてよい。
  • 社内公用語が英語で職場の半分を外国人が占める場合は、ネイティブレベルの英語力が必要なので、海外経験があるほうが圧倒的に有利。
  • ただし、本人の努力次第でカバーできる。

りこ
りこ
みなさんが後悔しない決断を下せるように祈っています。